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ジョルダン・ハシェミット王国ペトラ遺跡
ペトラ遺跡はユネスコの 世界遺産 に指定されている。ジョルダン南部にある岩山の遺跡である。旧約聖書にでてくる「セラ」と一致する場合が多い。最初の遺跡はいつできたかはっきりしないが、紀元前４世紀にはカズネ（Khazneh）またはエル・ハズネーと呼ばれる神殿（葬祭殿）に遊牧民であったアラブ人の１種族ナバテア人が秘密の場所として宝物を保管していたといわれている。
紀元前２世紀、ペトラはナバテア王国の首都として隊商路途上の拠点となった。ナバテア人は、隊商貿易とその税金で繁栄した。そして、隊商貿易を中心にダマスカスや地中海にまでその勢力を誇った。１０６年、ナバテア王国はローマ帝国に併合された。３６３年に起こった大地震の打撃を受け、それ以降、隊商路の中継地点は北部のパルミラに移った。さらに海上交通の発達に伴い、６世紀以降次第に一部のベドウィンのみに知られる場所となっていた。１８１２年、スイス人ブルクハルトにより、この遺跡が世界に紹介された。１９５８年からイギリス・アメリカ合同調査隊が発掘を行い、ローマ時代以前のペトラの状態が明らかになった。
２０００年８月に訪問した時、１日券が２０ディナール（ジョルダン在住者は１ディナール）だった。他に２日券や３日券もあった。ミネラルウォーターを片手に登ったが、暑い中、歩きごたえがあった。一割の人しか登らないという頂上まで我々のツアー全員が登って、雄大な景色をみた。この日が辛かったせいであろうか、翌日、お腹の調子を崩した人が多かった。標高９５０ｍのペトラは両側から迫る岩山が天然の要害になっている。２ｋｍも続くシックと呼ばれる想像を絶する峡谷の裂け目を通って入って行かなければならない。この裂け目に沿って掘られた上水道の水路があった。セラミックで覆われていたと聞いて私は驚嘆した。
暑い中、裂け目に沿ってだいぶ歩くと、突然、カズネ（Khazneh）またはエル・ハズネーと呼ばれる神殿（葬祭殿）が現れる。ここはファラオの宝物庫であったともいわれている。ハリソン・フォード主演「インディ・ジョーンズ」では不老不死になるための「聖杯」がある入り口がここに設定されている。ここはファラオの宝物庫であったともいわれている。砂岩を上から下へと掘っていってつくられたものである。高さ３０ｍで２階建てである。
カズネから延びるワジ沿いの道はアウター・シックと呼ばれ、ナバテア人の墓がたくさん岩壁に掘られている。ローマ人はここにローマの都市設計を導入して街を改造し、神殿・王宮・劇場・市場・公衆浴場などを建てた。
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